日本歯周病学会認定歯科衛生士制度について

こんにちは。今回は、日本歯周病学会認定歯科衛生士の資格についてお話させて頂きます。

まず、歯科衛生士免許は「国家資格」であり、現在就業歯科衛生士数は約14万人いると言われています。その中でも、特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた者を認定歯科衛生士としています。(日本歯周病学会認定歯科衛生士、インプラント専門歯科衛生士、日本小児歯科学会認定歯科衛生士など)

その中でも、最も取得難易度が高いと言われているのが、日本歯周病学会認定歯科衛生士です。( 2021年8月の時点で、全国で1,242名)

日本歯周病学会認定歯科衛生士とは、 歯周病への対応を的確かつ効率的に実施し、長期間にわたり国民の健康管理に貢献することを目的に制定された、歯科衛生士の認定制度です 。

日本歯周病学会認定歯科衛生士の認定申請には、以下の条件を満たしている必要があります。

1,歯科衛生士の免許証を有する者

2,通算5年以上の歯周病学に関する教育および研修と臨床経験を有する者またはこれと同等以上の経験を有すると認められた者

3,認定歯科衛生士申請時に実務経験単位と教育研修単位の合計を30単位以上を有する者

4,認定歯科衛生士試験に合格した者

5,認定歯科衛生士申請時に学会会員であること

(特定非営利活動法人日本歯周病学会認定歯科衛生士制度規則より抜粋)

認定試験は、書類審査とケースプレゼンテーションに必要な書類(口腔内写真、検査のデータ、レントゲン写真)を揃えて提出となります。

※このデータを集めるために数年かかります。ここが一番難しいポイントになります。

当院には、日本歯周病学会認定歯科衛生士資格保有者が1名在籍しており、歯周病治療に力をれております。(当院理事長は、日本歯周病学会専門医です)

私自身、認定衛生士取得に向けて日々勉強を重ねています。今後、認定試験合格のご報告ができるように、日々の診療に取り組んで参りたいと思います。

歯科衛生士 真下

歯ごたえって何?

麺類を食べるときによく「コシが良いね~」と言いますが、私たちはどのようにしてコシを感じているのでしょう?

食べ物のおいしさを味わうとき、味を区別するのは味覚という感覚ですが、 歯ざわりとか歯ごたえという感覚は、歯の感覚と咀嚼筋(かむための筋肉)の感覚から成り立っていると考えられています❗この場合の歯の感覚とは、むし歯になったとき痛く感じる感覚とはまた別のもので、歯の表面のエナメル質で感じるのではなく、歯の根の周りをおおっている歯根膜の圧力を感じるセンサーで感じます。また、咀嚼筋の感覚とは、顎を動かす筋肉の中にあるセンサー(筋紡錘)が感じる感覚のことです👄

こちらを踏まえて皆様がうどんを食べて「コシが良いね~」と言ったときの体の中では、まずうどんが歯に当たり歯根膜のセンサーが知覚し、そのときの咀嚼筋にかかる力を筋肉のセンサーで知覚します。それらの情報が大脳のコンピューターで総合的に判断されて、うどんのコシを感じ取ることができるのです😊

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 では全部歯がなくなった総入れ歯の人の場合はどうなるのでしょうか❓この場合、入れ歯を支える歯肉のセンサーが、歯根膜のセンサーの代わりをすると考えられていますが、感度が相当悪くなるようです。うどんをはじめ、食べ物をおいしく頂くには歯が健康であることが深く関係しているようですね🦷🍴💖

歯科助手:有田

ウズベキスタンの歯科事情2

歯科衛生士の高橋 恵です。

前回に引き続き、ウズベキスタンでの経験についてご報告させて頂きます。

ドバイ経由で深夜にウズベキスタンに到着しました。

私が滞在していたタシケントの街並み。思った以上に都会的でした。

そして歯科大学とプライベートデンタルクリニック。

私立大学も国立大学も、教育の現場にITを多く取り入れており、日本の教育の現場でのTI化は遅れている事を痛感しました。

そして、ウズベキスタンのプライベートデンタルクリニックです。

ここは、技工士さんがオーナーで数件の歯科医院を経営しているそうです。

技工士さんがオーナーなだけあって、とても大きな技工所が併設してありました。

中央アジア全土から、技工物の受注があるそうです。

クリニックの設備も、日本の歯科クリニックの3種の神器と言われる、CT,CAD/CAM,マイクロもそろっておりました。

ただ、予防の分野はまだ浸透していないのが現状でした。

大学や臨床現場の歯科医師からも大切さは十分理解していて、これからはその分野を広めていきたいという声が聞かれましたが、

実際どのように動いたらよいのかという事が不明瞭のようです。

というのも、この国には、歯科衛生士という職業が存在しません。実はウズベキスタンだけではなく、アジアの多くの国にはこの職業が存在していないのです。

反対に歯科の先進国と言われるアメリカ圏やヨーロッパ圏では、歯科衛生士の地位は社会で広く確立しており、高収入でもあり人気の職種のひとつであります。

予防という概念を広めるためにはやはり、歯科衛生士の存在が大きな意味をもつのではと感じました。

私自身、日本全国で歯科衛生士を教育するという事も、仕事としてさせて頂いておりますが、

この事をアジア全体でいかしていけたらと、強く思いました。

今回は、ご縁があってウズベキスタンという国で歯科に携わる方々と関わることができ自分自身、歯科医療従事者として世界という規模でどのように関わっていくべきか考えるきっかけとなり、とても貴重な経験ができました。

ここには書ききれない事も、載せきれない写真も多くありますので、ご興味がありましたら、お気軽にお声がけください。

歯科衛生士  高橋 恵

あなたの親知らず、抜くべきか

「親知らず」とは、20代ころに生えて来る、生え方によってはやっかいな歯です。

「親知らず」は通称で、昔は親の寿命の後に生えてくる歯という由来がありますが、英語では”wisdom tooh”=「智歯」と呼ばれ、物事の分別、知恵がつくくらいに生えてくる歯という意味だそうです。

専門的には「第三大臼歯」や「8番」などと呼ぶこともあります。

親知らずがきちんと口腔内で機能している方を除き、多くの人は横向きに埋まっていることが多いこの歯ですが、そのままにしているとどんな悪さをしてくるのでしょうか。

下顎水平埋伏智歯 抜歯を推奨する例

図のように、埋まっている親知らずが手前の歯に近接し、歯と歯の間にすきまを作ってしまいます。歯根と歯根の間は通常骨や歯茎などの組織で埋まるのですが、親知らずの頭はエナメル質なので、その上のすきまは歯茎にはなりません。すると、すきまに食渣や細菌が入り込み、バイオフィルムとして成長しうがいするだけではとれない汚れが付くことになります。親知らずが虫歯になったところで抜けばいいのですが、隣接する大事な歯が虫歯になってしまうとかなりこの歯は治療が難しい予後不良の歯になります。こういった親知らずは抜いたほうがいい親知らずになります。他にも次のように手前の歯に引っかかって生えてこなくなっている親知らずも抜いたほうがいいものの一例です。

下顎埋伏智歯 抜歯を推奨する例2

しかしながら、次のような口腔内に連続していない親知らずで、今後も変わらなそうなもの関してはあまり抜かなくてもいいものになります。そのほか、横から隣の歯を押すことによってかみ合わせが乱れる場合もあります。

下顎水平埋伏智歯 抜歯は要精査

親知らずの抜歯は抜歯の方法によって侵襲の程度が違います。腫れの大小はありますが、周りの骨を切削しない方が侵襲が少なくより腫れずに済みます。当院での親知らずの抜歯はそれを可能にしています。

親知らずでお困りの方は当院に気軽にご相談ください。

院長 戸川

ウズベキスタンの歯科事情

歯科衛生士の高橋 恵です。

私は4月からおおよそ1ヶ月半、中央アジアのウズベキスタンの首都タシケントに行き、現地のプライベートデンタルクリニックや国立の歯学部、私立の歯学部に訪問させて頂きました。今回は、その経験をブログに記載させて頂こうと思います。

まず、ウズベキスタンという国についてですが、日本から西に約6,500㎞、飛行機では私の場合はドバイでトランジットしフライト時間ですと約18時間の距離に位置する中央アジアの国です。

国土面積は、日本のおおよそ1.2倍、人口はおおよそ4分の1。

言語はウズベク語、ロシア語がほぼで英語が通じないお店では苦労しました。

宗教はイスラム教徒が多くを占めており、私が滞在していた時期はちょうどイスラム教の断食月間、ラマダンの時期で、日が昇っている時間は断食をされていました。

ただ、私が滞在していた首都のタシケントはそこまで厳格なイスラム教徒が多い地域ではなく、お酒も普通に飲めました。(私が外国人だからということもありますが)

タシケントから、新幹線で1時間半、300㎞離れたブハラという都市や1,500㎞離れたとヒヴァいう都市にもいきましたが、そこはきれいなイスラム建築が多く日本でいう京都といった感じで厳格なイスラム教徒が多い感じでした。

首都のタシケントはとても都会的で、スーパーも24時間空いている所もあり、

地下鉄などの交通網もしっかりしており、タクシーもアプリで呼ぶといった具合で、タシケントにいる限りは東京と違うのは言語くらいか?といった感じであまり不便は感じませんでした。

歯科事情に関してですが、、、時間が無くなてしまったので次回また、お話させてください。

次回は実際の現地での写真もアップさせて頂きます。

歯科衛生士 高橋 恵

歯科においての金属アレルギーについて

金属アレルギーの仕組み

身につけた金属が汗などで溶けてイオン化することが始まりです。

そのイオン化した金属と体内に含まれるたんぱく質と結合したものが

免疫細胞に敵と判断されると金属アレルギーが発生します。

敵と判断された場合、それ以後イオン化した金属とたんぱく質と結合したものが

体内に侵入する度にそれを排除しようとアレルギー反応が起こります。

それをふまえて、歯科においての金属アレルギーについてお話したいと思います。

歯科治療では金属は一般的に使われていますが、お口の中はとてもイオン化しやす

い環境です。

なぜなら口腔内の環境は

1 唾液によって常に湿潤環境である

2 飲食によりPH酸性度、温度が大きく変化する

3 歯が噛み合うことで金属が擦り減る

4 身につける金属とは違い、かぶせ物、詰め物は一度入れたら

  入りっぱなしになる

金属アレルギーのメカニズム

金属は口の中でイオン化しやすいだけでなく、一度入れた金属ははずさない限り

常に口腔内にあるので継続して唾液に溶け出し体内に吸収され続けます。

それが過剰に蓄積された時にアレルギー反応のリスクが高まるわけです。

金属アレルギーのメカニズム

症状の出現場所も個人によりさまざま、

症状が出るまでの期間もさまざまでことなること。

また、金属を入れて数十年経過してから発症することもありえるため

原因に気づかないことがほとんどです。

そうなると、症状が改善されることなく体に大きな負担をかけることになります。

保険診療の銀歯に最も多用されている金属は金銀パラジウム合金です。

この合金に含まれるパラジウムは金属アレルギーを起こしやすい金属と言われて

います。

近年EUを中心に歯科治療でのパラジウム使用が問題視されています。

特にドイツでは妊婦、子供に対してパラジウムを使用しないよう勧告されてい

ます。

お口の中も体内の一部です、内臓や頭部など酸化するような金属を使用すること

無いですよね。口腔内も同じく体内です。ここから食べ物が入り全身にまわりま

す。 できることなら身体に悪影響を及ぼす疑わしい合金よりも安心な生体親和性

の良い素材で治療されることをおすすめ致します。

同時に、一度治療された部位を継続維持するためにはメインテナンスがとても

不可欠なんです。常にきれいな口腔内環境をキープしていれば、

いつまでもトラブルのない健康な歯を維持することができます。

なんでも美味しく食事ができることで健康でいられること、そして生活の豊かさが

増します。

いつまでも気持ちの良い生活を送りましょう。

歯科衛生士 松田

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